トンネル用語集 計画設計
NATM / なとむ トンネル用語集 計画設計
項目 | なとむ/NATM |
英語 | NATM (New Austrian Tunnelling Method) |
独語 | neu sterreichische Tunnelbauweise |
仏語 | - |
意味 | 地山の強度的劣化を防止し、トンネル周辺地山が本来有している耐荷能力を積極的に活用するために、吹付けコンクリー卜やロックボルトを主たる支保部材として、現場計測による管理のもとにトンネルを掘進させる工法をいう。素掘りのトンネルは、その安定のために地山の支保機能(耐荷能力)を最大限に利用している。しかし、一般のトンネルでは、安定のために支保を必要とし、これまでのトンネル工法では地山からの荷重を支えるために大きな鋼製支保工や厚い覆工コンクリー卜を用いていた。NATMにおいては、地山に密着して施工できる吹付けコンクリートやロックポルを用いて、地山の緩みに伴う耐荷能力の低下を防止し、地山の支保機能を積極的に利用する。また、このためには地山挙動をとらえるための計測が重要となる。地山の支保機能に余力があれば、支保部材の経済性を追求し、それが不足すれば、安全な支保の設計を行うなど、計測結果を設計に反映させる。このようにNATMとは、力学的な考え方、用いる支保部材の種類、計測による管理、などが一体となったトンネル設計・施工の概念であり、従来の工法の意味を超えるものである。 |